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繊維の種類・織物・ニット生地の特徴・用語の繊維サーチ

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日本の織物産地 Japan textile production area

※参考資料を見ながら制作してみました。 English version here >>>

産地名 都道府県 特徴
栃尾産地 新潟県 化合繊の中肉地織物が得意。ダブル幅(後染め)を主体に、綿中心のシングル幅(先染め)が混在。
見附産地 新潟県 後染め(化合繊)、先染め(綿主体)のどびー織物。複合型産地を志向。
米沢産地 山形県 小幅物、和服地の生産は減少傾向で、広幅服地の産地には変わりつつある。薄地のレーヨンとの複合ジャカード、ドビー織物。
桐生産地 群馬県 着尺、帯地から戦後婦人服地が成長。レーヨンを主体にした複合ジャカード織物で後染め中心に、多種産地が特徴。
富士吉田産地 山梨県 甲斐絹で知られる裏地、座布団地、ネクタイ地などに婦人服地が近年成長。
北陸産地 福井県
石川県
富山県
福井県石川県富山県の3県産地で合繊のポリエステル長繊維織物が主力。
天龍社産地 静岡県 4割が別珍・コール天、6割が一般生地織物を生産。特産の別珍・コール天は、全国生産の95%のシェアを誇る。
遠州産地 静岡県 お綿織物を中心に、綿・ポリエステル混紡織物を含めた総合産地。
丹後産地 京都府 丹後ちりめんの広幅化(婦人服地)を推進中。強撚糸使いと紋織り技術が得意。秋冬物の後染めが中心。
西脇産地 兵庫県 先染め綿ギンガムを中心に、シャツの地の産地。
泉州産地 大阪府 白生地主体(後晒染め加工)、小幅も全国の60%を生産。綿および綿合繊混紡織物。
大阪南部産地 大阪府 衣料用、産業資材用の白生地の綿織物が定番主力。細番手のブロード、ポプリンや綿、合繊混紡織物など多品種。
湖東産地 滋賀県 近江上布、近江ちぢみで知られる高級麻織物が主体。着尺から婦人服地、寝装品・インテリアに転換。
尾州産地 愛知県 全国一の毛織物産地。梳毛紳士、婦人服地、紡毛服地を主力に多品種、少量産地の分業一貫形態。
三河産地 愛知県 衣料、資材、寝装、インテリアなど各種織物、ニット二次製品を扱う総合産地。
知多産地 愛知県 ポプリン、ブロードを主力とした白生地産地。アパレル、家庭用品、寝装品用に産業用資材など。
今治産地 愛媛県 バスタオル、フェースタオル、タオルケットなど、ライセンスブランド商品中心の高級タオル産地。
筑後・久留米産地 福岡県 綿織物・久留米絣・綿入りはんてんが有名。綿入りはんてんの製造は、全国シェア95%を誇る。日本古来の久留米絣の産地。和装品・家庭着・服地等。

traditional Japan日本の伝統工芸織物

織物名 生産地 特徴
置賜紬 山形県 17世紀に上杉藩の奨励があり産地形成。板締め染色による米琉板締小絣、しぼ出しが特徴の白鷹板締小絣のほか、併用絣、緯総絣、紅花等で染色する草木染紬等がある。野趣に富む素朴な風合いの着尺地である。
おいたまつむぎ
羽越しな布 山形県/新潟県 羽越地域の山間部に生育するシナノキ、オオバボダイジュ、またはノジリボダイジュの樹皮から取れる靭皮繊維で糸を作り、布状に織り上げたもの。縄文や弥生時代から衣装や装飾品などに利用され、長く着流しや農作業等の仕事着として利用されるとともに、漁網、漉し布、敷布や収納袋としても流通していた。今日では、帯地やバック、帽子等多くの日用品にも加工されている。
うえつしなふ
結城紬 茨城県/栃木県 古代から常陸国では織物が織られていたが、室町末期に結城紬の名称が生まれた。たて糸、よこ糸とも真綿の手紬糸を使い、独特ないざり機で織る日本の代表的な手織紬として有名である。
ゆうきつむぎ
伊勢崎絣 群馬県 歴史は古代からあるが、17世紀後半に産地形成し、明治・大正・昭和と伊勢崎銘仙の名で知られる。くくり、板締、なせんといった絣糸を作る技法により、「かすりのふる里」として、また幅広い紬産地として全国にその名を知られてる。
いせさきかすり
桐生織 群馬県 発祥は8世紀に遡ると伝えられるが、18世中頃、西陣より技術を導入し紋織物の産地として発展した。八丁撚糸機を開発し、お召しの産地として知られるようになったほか、錦織、風通織、浮経織など多種の織物が生産されている。
きりゅうおり
村山大島紬 東京都 江戸時代後期に絣模様の織物が始まり、明治以降、大島風の絣が盛んとなる。板締により経・緯の絣糸を染め分け、一本一本柄あわせして精緻な模様を織りあげる。亀甲などの対称柄に留まらず、デザインの多様性に特徴がある。
むらやまおおしまつむぎ
本場黄八丈 東京都 室町時代から島の貢納物として知られる。現在のような、黄色に樺色、黒色等を配置したしま柄、格子柄の絹織物として完成したのは江戸中期。植物染料で染め、直射日光で乾燥し、手機で織られる為、丈夫で変色しない等の特徴がある。
ほんばきはちじょう
多摩織 東京都 平安時代末に絹が織られていたことが知られている。江戸末期頃までに、お召織、紬織、風通織、変り綴、もじり織の五技法が確立された。お召織は大しぼの凸凹の地風であり、紬織は手織で織られ、絣は小柄のたて絣である等の特徴がある。
たまおり
塩沢紬 新潟県 18世紀後半、上布のかすりやしまの模様づけ技法を絹織物に応用して始まった。生糸、玉糸、真綿の手紡ぎの糸を用い、手くくり等で絣模様をつけ、柄合わせをして織る。蚊がすりと呼ばれる特徴の細かく典雅な模様で名高い。
しおざわつむぎ
本塩沢 新潟県 17世紀中頃に起源する。緯糸に強いよりをかけて出すしぼりが特徴の経緯がすりの絹織物。「絹縮」として名高い。板締、手くくりによる糸染め、手作業による柄合わせの伝統技法を残し、夏物の高級着尺として親しまれている。
ほんしおざわ
小千谷縮 新潟県 起源は古代からある越後布で、17世紀中頃に現在の技法の原型が始まる。絣柄は、「手くくり」「手すり込み」による。製織後、湯もみをして独得のしぼを出す。麻糸使いの夏物着尺地の代表的なものとして名高い。
おじやちぢみ
小千谷紬 新潟県 小千谷縮の技法を生かして、18世紀に起源する。現在は、小千谷縮をしのぐ生産量となっている。原料は、玉糸と真綿の手紬糸で、絹独得の光沢と手触りの良さに加え、着べりのしない実用性を加えた絣柄の絹織物。
おじやつむぎ
十日町絣 新潟県 19世紀中期に起源する十日町絣は、絣技法の最も基本的な手くくり、手すり込み技法により糸染めする。たて絣とよこ絣を併用し、繊細な絣模様を織り上げる。
とおかまちがすり
十日町明石縮 新潟県 19世紀初期に起源をおく十日町明石縮は、八丁式撚糸機により、よこ糸に強撚糸を加え、湯もみをして独特のしぼりを作り出す。清涼感にあふれた薄地風が、その最大の特徴である。戦前には、夏着尺の代表製品として、一世を風靡した。
とおかまちあかいしちぢみ
信州紬 長野県 18世紀初めから地場産業として発展した。いちい林で飼育する天蚕の糸を使い特殊な光沢と地合いをもつ松本の山繭紬、基盤じまの上田紬、草木染めの伝統をもつ飯田紬、伊那紬等がある。いずれも真綿手紬糸を用い、素朴な織あじをもつ。
しんしゅうつむぎ
牛首紬 石川県 起源は12世紀後半、下って元禄年間にはすでに牛首紬の名が広く使われ、さらに文化、文政の頃に各地で珍重されたという記録がある。太く節のある玉糸で織るため、ネップが多く野趣に富んだ優雅さと素朴さが特徴である。その丈夫さから別名「釘抜紬」と呼ばれる。
うしくびつむぎ
近江上布 滋賀県 起源は古いが、19世紀に入り彦根藩の振興により発展。苧麻糸、手うみの大麻糸を使う。いざり機で織る生平(きびら)と、「なせん」で染色した絣糸による絣織りとがある。上布の代表産地として有名である。
おうみじょうふ
西陣織 京都府 5,6世紀にはじまり、平安遷都後官営工業として発展。現在の産地は応仁の乱後に成立した。綴、錦、緞子、朱珍、紬、等多種の絹織物が生産され、特に多色の糸を使う紋織物は絢爛豪華な糸使い紋様の精緻さを誇る。
にしじんおり
弓浜絣 鳥取県 18世紀中頃が起源。地元の豊かな綿花、藍に支えられ鳥取藩の保護育成策により発展した。藍染を主体に、かすり模様は白と紺により花鳥山水、縁起物、生活風景をアレンジした素朴で楽しい絵、よこ絣が特徴である。
ゆみはまがすり
阿波正藍しじら織 徳島県 起源は1867年、寛政年間に流行していたシャガ縞という織物を偶然夕立で濡らしてしまい、布面に縮みが出来たのにヒントを得て創られた。たて糸を平組織に、たたえ糸を緯畝組織にしてよこ糸は張力を強く、たたえ糸は張力を弱くして織り上げ、湯もみをする。張力差によって生ずる「しぼ」のもつ特徴の肌触りと、阿波藍の優雅な色調、素朴な味わいを特徴とする綿織物。
あわしょうあいしじらおり
博多織 福岡県 起源は13世紀頃といわれている。帯は17世紀初めに、黒田長政が幕府の献上品に指定、献上博多と呼ばれるが、地質が厚く、独鈷(どっこ)、華皿を図案化した浮線紋と柳条のある紋様をたて糸のみで表す、簡単で粋な感じの絹織物である。
はかたおり
久留米絣 福岡県 19世紀初めに、一少女により考案されたといわれている。庶民性の高い綿絣で、紺地に白、または青抜きの絣柄が特徴である。絵がすり、十字絣など様々なかすりが織られ、趣味性の高い着物として、また洋装、インテリアなどに幅広く愛用されている。
くるめかすり
本場大島紬 宮崎県/
鹿児島県
奄美での起源は古いが、産地形成は18世紀初期になる。その後、鹿児島にも技法が伝わる。絣模様は、特徴のしめ機を用いて作られ、また「泥染め」の技法も名高い。すっきりとした絣の美しさと、渋い風格の絹着尺である。近年では、草木染め等の色彩豊かな製品も見られるようになったいる。
ほんばおおしまつむぎ
久米島紬 沖縄県 14世紀頃、南方貿易によりインド系の製織法が伝えられたといわれている。日本最古の絣織物とされている。沖縄の地域特性を背景に、草木染め、泥染め、きぬた打ち等の古来の技法を守って生産されている。
くめじまつむぎ
宮古上布 沖縄県 16世紀後半に自生の苧麻を用いて上布を織ったのが起源とされる。麻織物であるが、糸は細かく、絣模様は精緻で、織り上げた布はロウを引いたようになめらかである。藍染め、手紬糸、手機等昔ながらの手法で作られている。
みやこじょうふ
読谷山花織 沖縄県 起源は15世紀、琉球王朝の御用布として、読谷住民以外の一般庶民は着用出来なかったという。生糸、綿糸を素材に、可憐で華やかな花模様を糸色で浮かせ、それに絣の風合いをあしらった南国的な織物である。
よみたんざんはなおり
読谷山ミンサー 沖縄県 起源は花織と同時期で、やはり南方の影響が濃い。第二次大戦によって一時消滅しかけたが、関係者の熱意により復興。先染めの絣糸(綿糸)を素材にし、たてうね織りで織られた南国特有の色彩感覚に満ちた柄模様で知られている。尚、ミンサーとは、細帯のことである。
よみたんざんみんさー
琉球絣 沖縄県 起源は14~15世紀。南方系の絣を母体とする幾何文様が主体。元来、綿絣が主だったが、現在は絹がすりが大半である。手くくり、手織により生産されている。
りゅうきゅうかすり
首里織 沖縄県 琉球王朝の古都として栄えた首里では、南方諸国や中国の影響(15世紀頃)を受け、絣、花織、道屯織、花倉織、ミンサーなど幾種もの特徴の織物が織られている。第二次大戦によって、一時消滅しかけたが、関係者の熱意により復興した。
しゅりおり