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繊維の種類・織物・ニット生地の特徴・用語の繊維サーチ

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3繊維/テキスタイル/織物の名称/特徴(Name of fabric)

織物の名称は綿織物、毛織物、フィラメント織物その他の布地:レースによってそれぞれ特有の名称がある。
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3毛織物(wool fabrics)
  • サージ
  • サージ (Serge)
  • 梳毛織物の代表的な織物。たて、よこ糸の太さ、密度がほぼ同じ正則斜文織りの梳毛織物。約45度の角度に斜文線が表れ、織物はっきりしている。一般的に後染め(毛織物は反染め)で紺、黒が多い。実用的な服地で、制服、スラックス、スカートなど。
  • ギャバジン
  • ギャバジン (Gaberdin)
  • 斜文線が約63度の急斜文織りの梳毛織物。緻密な組織で、表面は美しく光沢があり、しなやかな感触。反染めの無地物でコート地につ買われることが多いが、スポーツ・ウェア、ジャンパー、ユニフォーム、スラックスなど。防水加工したものを「クレバネット」という。
  • ウールジョゼット
  • ウールジョーゼット (Wool Georgette)
  • ジョーゼットはもともとフィラメント織物の名称。「ざらざらした感じ」を出した毛織物をウールジョゼットという。織物は梨地組織が多いが、組織そのものが「ざらざらした感じ」のものである。用途:中年の婦人服のドレッシーな服地、黒に染めた礼服
  • ドスキン
  • ドスキン (Doeskin)
  • 朱子組織の毛織物で、和賀国ではほとんどが梳毛糸使いである。緻密い織り上げた後に起毛し、毛を短く刈りそろえて毛をねかせ、なめらかに仕上げる。これをドスキン仕上げという。ドスキンとは牡鹿の皮という意味。用途:モーニングなどの礼服地
  • バラシア
  • バラシア (Barathea)
  • バラシア組織といわれるかわりよこ畝組織の織物で、細い梳毛糸を使った黒無地の、縮絨起毛したもの。たてに絹糸、よこに梳毛糸を使ったものもあり、もともと礼服などの高級服地として使われた。最近は、たてよこ梳毛糸が使われ、色も各色ある。用途:スラックス地
  • ヘリンボーン
  • ヘリンボーン (Herring Bone)
  • 杉綾、または杉綾という組織の名前である。「ニシンの骨」という意味で、西洋ではこの識目がニシンの骨に、わが国では杉の形に似ていると考えたのであろう。用途:服地、梳毛使いが多いが、紡毛織物でも紳士、婦人ジャケット、コートに使われる。
  • ジャークスキン
  • シャークスキン (Shark Skin)
  • 織物の表面の模様があたかもサメの肌のように見えるところから、この名がある。機織物ではポピュラーな織物で、紳士の背広地や、スプリングコート地などによく使われる。
  • バーズアイ
  • バーズアイ (Bird's Eye)
  • 目の鳥のように小さくて白く丸い斑点の中に、黒眼に相当する小さい点のある模様を細かく一面に出した織物である。鳥目織ともいう。クリア仕上げを施して紳士用スーツ生地に多く使われる。
  • フランス綾
  • フランス綾 (Fancy Twill)
  • 綾織の変化組織で、綾織方法からきている名称。はっきりと目立って綾線を模様のように見せる織物である。綾線の角度はかなり急なことも特徴である。やや厚手の落ち着いた光沢をもった、実用とおしゃれ兼ねた織物。用途:コート地、婦人子供服、スポーツウェア
  • ブッチャー
  • ブッチャー (Butcher)
  • ドビー装置を使って平織とななこ織を不規則に組み合わせて立体感を出した織物。もともとは綿織物で、タウンウェア、婦人子供服などに使われている。しかし毛織物でも多く使われ、紳士用のスーツ地用や、婦人物でもジャケット、スーツなどに使われている。
  • ツイード
  • ツイード (Tweed)
  • 原料に雑種羊毛を使った紡毛織物である。織目がはっきり表れている。スコットランド地方で作られ、スコッチツイード、スコッチともいわれる。霜降りやハウンド・ツース(猟犬の歯)/日本では千鳥格子ともいわれ、紳士・婦人ジャケットなど。
  • サキソニー
  • サキソニー (Saxoney)
  • ドイツのサキソニー地方で作られたところからこの名がある。細糸で織った、なめらかで柔らかい手触りの高級な紡毛か梳毛の織物。織目ははっきりしており、短く毛羽を残したソフトな風合いの仕上げで、サキソニー仕上げという。用途:オーバーコート、外衣用の服地
3フィラメント織物(filament fabrics)
  • 羽二重
  • 羽二重 (Habutae)
  • おさ羽の1目に2本のたて糸を通して織るところからこの名が生まれた。わが国特有の織物。軽めの滑らかな柔らかい質感が特徴。
  • シャー
  • シャー (Sheer) シャーとは「透き通る・ごく薄い織物」の意味。
  • シャークレープといい、たて糸に右、左撚りの生糸の強撚糸を一本交互に配列し、よこ糸に同じ糸を2本交互に使用した薄地の透いて見える絹織物である。しかし最近はポリエステル、ナイロンを使ったものがほとんど。シャリ味を持たせた織物をシャーといっている。
  • パレスクレープ
  • パレスクレープ (Palace Crape)
  • たて糸に無燃糸、よこに左、右強撚糸を2本ずつ交互に打ち込み、平織に織った薄手の織物である。たて糸の密度をよこ糸密度より多くし、たて糸を強く引っ張りながら織る。よこ糸の燃りもデシンより弱いこともあり、しぼの出方はあまり目立たない。
  • ジョーゼット
  • ジョーゼット (Georgette)
  • 正式にはジョーゼットクレープという。平織に織って、織上げ後、精練することによって、たて、よこ両方に縮ませてしぼりを出した薄い透けて見える織物である。たて、よこに縮ませてしぼを出すのでたて・よこちりめんともいう。
  • ファイユ
  • ファイユ (Faille)
  • ポリエステルがほとんどで、たて糸に比べ、単によこ糸を太くし、それによってよこ畝を表した織物をファイユという。また表面にしぼを出したものをファイユコットンという。やや厚地で婦人用コートなど服地に使われる。
  • マーキゼット
  • マーキゼット (Marquisette)
  • たて糸、よこ糸にメーター間1000回程度の燃りをかけた糸を使い、からみ織りに織った、目の粗い、地薄な、軽目の織物。暑さや密度、目の粗さはいろいろ。用途:カーテン、タウンウェア、子供服、ベッドスプレッド etc.
  • グログラン
  • グログラン (Grosgrain)
  • 本来はたて、よことも生糸を使って畝を表した織物であるが、現在はファイユよりも太いよこ糸を打ち込み、ファイユよりももっと大きなよこ方向の畝を表した平織物のことをグログランという。用途:婦人用コート、スーツ、防止のリボンなど
  • グログラン
  • サテン (Satin)
  • 組織の名称。織物の名称。
    手触りがよく、滑らかで光沢がある。織り方に変化を加え、いろいろなサテン織がある。布の裏側は、表面の光沢感と違い、光沢感は乏しい。絹のほか、綿、化合繊のサテンもある。
  • ベルベット
  • ベルベット (Velvet)
  • ビロードともいう。たて糸でパイルを作る、いわゆるたてパイル織物で、そのパイルをカットして織物の表面を毛羽で覆った織物。毛羽の長さは0.3~1ミリくらいである。アセテート、レーヨンなどでもつくられる。用途:婦人子供服、ショール、和装コート、室内装飾 etc.
  • モロケン
  • モロケン (Marocain Crape)
  • 絹のモロケンは平ちりめんの一種。粗い大きなしぼは一般に「鬼しぼり」といわれている。用途:ワンピース、ツーピース、風呂敷 etc
  • ラメクロス
  • ラメクロス (Lame Cloth)
  • 金属糸のことをラメ、またはラメ糸といい、このラメを部分的に使った織物をラメクロスという。本来ラメは金、銀、アルミの切箔を使っていたが、現在は、着色ポリエステルフィルムにアルミを接着や蒸着したものが多く、これらは選択にも耐えるので利用の範囲も広い。
  • ちりめん
  • 縮緬 (ちりめん)
  • 表面にしぼのある織物を和装ではちりめん、洋装ではクレープという。しかし和装の縮緬はクレープよりしぼが大きくやや厚手。最近では、日本の縮緬が洋装分野で人気を集め「縮緬クレープ」などと呼ばれている。
  • 綸図・りんず
  • 綸子 (りんず)
  • たて、よことも生糸の無燃糸を使い、ジャカードで朱子の表組織と裏組織を組み合わせて模様を織り出したもので、地組織は朱子の表を出し、模様の部分は朱子の裏を出すように織る。用途は婦人和服地、又は帯地。
  • なしじ
  • 梨地 (なしじ)
  • 表面にしぼりのような凹凸感、ざらざらした表面を組織で作った織物。
3レース(Lace)

レースとは一般に多くの隙間がり、それで模様を現した布地をいう。レースは、衣服の一部に装飾用に使われたり、芯地などの副素材として使われるものが多い。また、近年の機械化が進み、その方法も多様化し、幅の広いものも作られ、衣服の表地として使われるようになった。

  • タフタ
  • ラッセル・レース (Rashel lace)
  • 編みレースの一種。編みレースとは、各種のニット機で編まれた透かし穴のある模様編地のことである。これらはたて編機でもよこ編み機でも作れるが、精巧なものはラッセル機が最も適しており、多く作られるので、ラッセル・レースが編みレースの代表的なものとなっている。
  • タフタ
  • ニット・レース (Knit lace)
  • レースのようなニット生地のこと。別名レーシーニット。透孔編又は、レース編ともいう編み方があり、編目のニードル・ループやシンカー・ループを隣の針に移す編み方で、目移し編という。この方法は自由に穴をあけることができ、レース調の模様編を作ることが可能。しかし大きな空間部分を作ることは難しい。
  • タフタ
  • ケミカル・レース (Chemical lace)
  • ケミカル・レースはエンブロイダー・レースの応用で、絹の基布に主として綿糸で連続した模様を刺繍した後、強いアルカリ液で絹を溶かして刺繍糸だけのレースにしたもの。ケミカル・レースは、必ず刺繍部分を切れることなく連続させること。非常に優美で高級なレースで、高級婦人服や高級装飾資材して使われる。
  • タフタ
  • トーション・レース (Torchon lace)
  • ボビンにまかれた糸を組み物機を使って燃り合せながら粗い網目の模様を作るレースである。細幅のものしかできないので縁飾りか、または細幅のものを繋ぎ合せて服地にする。イタリアのトーション地方で作られ始めた為、この名称がついた。
生地の柄の種類(ストライプ・チェックなど)の説明はこちらテキスタイル・織物名称
繊維業界関連用語集(日本語・英語・意味)はこちら繊維業界関連用語集
編物・ニットの種類の説明はこちら編物・ニットの種類
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参考書/引用文献(Reference)
1. 今須久榮((1994),わかりやすいテキスタイル商品企画,鳳山社
2. 一見輝彦(1993). わかりやすいアパレル素材の知識, 星雲社